Acoustic Room
都内某所にある音楽配信スタジオ。 小規模空間の音響設計では吸音と反射のバランスで適切な音場が決められる。 本計画では離散的な六角形の反射板で構成された空間に適切にVOIDを空けつつも連続的な曲面となるように計画を行った。 六角形の反射板はCNCミリングマシーン「BIESSE」を用いて加工され、厚さ36mmの杉板CLTから角度や大きさの異なる603枚のパネルを作成した。 曲面で構成された室内形状は音をランダムに反射することで、空間的反響による「生の音」を収録することを目指した。 形態デザインには、物理演算シミュレーションによるトポロジックな操作をGrasshopperで実装した。 音響空間が納まる空間の平断面情報を与えれば、その情報から不整形な音響空間が立ち上がり、その空間の音響性能を高める六角形のパネルの加工データが自動的に作成される。 照明計画は機能的な役割を持つ天井からのスポットライトと空間演出的な床埋込照明で構成される。 床埋込照明は六角形の反射板を模した形状で計画し、壁・天井の反射板をムラなく照らすことができる。 また、照明器具はLIVE配信の演出のため、カラーコントロール可能な製品を選定している。
プロジェクト情報
所在地 |
東京都 |
用途 |
音楽スタジオ |
延床面積 |
42.90㎡ |
設計 |
VUILD株式会社 |
施工 |
VUILD株式会社、株式会社昭和クリエイト |
構造設計 |
yasuhirokaneda STRUCTURE |
防音設計 |
株式会社昭和クリエイト |
照明設計 |
TILe |
写真(竣工) |
Hayato Kurobe |